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数十回の立ち上がり練習よりも大切なことは一回の立ち上がりの中にある

更新日:2020年2月22日

昔のリハビリ業界での常識は、立ち上がりを何十回と行うと上手に立てる、歩けるようになる。といった回数の相場を医学的根拠とした事がうたわれてきました。皆さまも沢山の練習量をこなされてきたのではないでしょうか?


しかしこれからは新常識へと変換する時代です。

今日はタイトルにもある、運動練習の回数について触れてみます。

さて何十回もの立ち上がり練習をすると何が起こるのでしょうか…?

一つは良くも悪くも、その動きに慣れが生じます。そして達成感または恐怖感などの感情が湧きます。良い方に転じればパフォーマンスは安定してくると思います。

そこそこ立てる人ならまだしも、難しいと感じている人であれば、少なからず恐怖心が生じて、こわばった動きが強まる可能性もあります。

そして麻痺していない足への負担が強まり、痛みが生じる身体の構造へと繋がっていく方も見受けられます。

人間は立つ、歩くといった行為において、唯一地面と接する身体の部分は足の裏だけです。

仮にあなたの足の裏に感覚の鈍さがあったとしましょう。床に足が着いていても浮いてるような、地に足が着いてないような感覚があるかもしれません。

体重を乗せろ乗せろ言われても乗せ方が分からないんだよな…とリハビリ専門家へ突っ込みたくなったこともあるでしょう。

そうなんです。そういった皆さまの声を掘り下げて考えてこなかった我々が導いた結果なんだと思います。

今からでも遅くないと思います。

足の裏に注目してみましょう!!

のぞき込むわけではありませんよ。

足の裏で床を感じてみましょう。

ぼくの個人的な臨床経験では、まずそういった練習から始めることで、今までの練習は何だったんだ…?と思うほど立ち方が上手になる方々を多数観てきました。

片方の足が宙に浮いていたら…

立ちにくい、歩きにくいなんて当然です。

素材感の違うカーペットが100円ショップに売っています。

例えば三種類ほど用意します。

目をつぶり、準備したカーペットの上へ足をのせます。

手伝ってくれる人がいるならば、表面を軽く擦るように、足を前後にゆっくりと動かしてもらいましょう。

ポイントは相手が表面の毛ざわりだけ感じとれるように、“かる〜く”です。

うまくいけば、動かしている方も、動かされている方も軽さを感じることと思います。

何度か擦っている間にわかってきましたか?

カーペットの素材感が。

他の種類でも行ってみましょう!

他の物と比べると、それぞれの違いが明確になるのではないでしょうか?

分かる方はそのまま続けてみて下さい。

分かりにくい方は、良い方の足の裏で試してみてください。

良い方の足の裏で分かるならば、一度カーペットから足を床へ下ろします。

今擦った感覚の記憶を頼りに、分かりにくい方の足だったら、こんな感じがするかなー?と、目をつぶって頭の中で考えてみてください。

イメージです。

その時、大切なのは落ち着いて考えることです。

焦って分かりにくい方の足ですぐに擦らないでくださいね。焦らずにです。

結構たいせつなポイントです。

しっかりとイメージがついたら、もう一度チャレンジしてみましょう。

どうですか?

先ほど何気なく触れた時よりも、感じ方が違いませんか?

意識のしかた一つで、感じ方も少し変わってきたのではないでしょうか?

分かる足の裏で立ち上がることで、先ほどと比べて立ちやすさに違いがでませんか?

どうでしょう、実感できましたでしょうか?

つまり、ガムシャラに何十回と立ち上がる練習をするよりも、必要な身体の場所へ意識を向け一回だけ練習するだけでも、ご自分の足で立てるという実感が持てるのではないでしょうか?

“足が床についていることが分かる”

当たり前のことですが、忘れられがちなことでもあります。

日々の練習の中に、そういった要素を付け加えてみてはいかがでしょうか?

皆さまの日々の努力が良い方向へ行くように願っております。


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