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執筆者の写真RE.STUDIO

上半身(体幹)のリハビリ

更新日:2020年2月23日




リハビリ職員「はい、今日もこれやりますよ」

患者さん「お前ほんと輪投げ好きだよな、輪投げばっかじゃねぇかよ」

リハビリ職員「はい、やりますよー」

患者さん「おれは、トドじゃねんだぞ」




その昔患者さまとのリハビリ中、となりから聞こえてきたセラピストと患者さんとの会話です。


仰向けに寝た患者さんの、右手に持った輪投げを左腰あたりに置かれた輪投げの台へ掛けるという、側腹筋のトレーニングでしょうか。


皆さまもリハビリ職員から言われたことはありませんか?「◯◯さん、身体が曲がってますよ!鏡を見てしっかり治してください!こうですよ!はい今どうなってますかー?」


上半身は自動調整役として働いています。


つまり、簡単に言うと手や足を安定して操作するための“固定”として働いたり、手を伸ばすために上半身を“捻ったり伸ばしたり”という機能があります。


こういった役割にはあまり着目されず、ただ筋肉を使えるようになれば、身体は機能するんです。鏡をみて真っ直ぐしますよ。といった方略ではなかなか良くならない方を目にします。


身体の左右の対称性、横から見た垂直性という観点から考えてみましょう。


対称性は両肩が対称的な場所に位置しているかです。では目をつぶってみて下さい。


あなたの肩はどうなっていますか?


今まで鏡を見て姿勢を直されてきた方は、見なければ無理だよと仰ると思いますが、少し目をつぶって両肩に意識を向けてみて下さい。


ん〜難しい…


と言う方は、お尻の体重にも目を向けてみましょう。お尻には左右それぞれ坐骨と呼ばれる骨があります。座面に対して出っ張った骨が分かりますか?


その骨の上に体重が乗るわけですが、左右同じ程度に体重が乗っていれば、おおよそ真っ直ぐとなる一つの目安になります。


どうでしょう?


お身体に麻痺症状のある方でしたら、お尻や腰回りの筋肉のアンバランスさが生じていると余計に分かりにくいことがあります。


ここで私たちリハビリ職種の腕の見せどころな部分でもあります。


分かりにくくなってしまった、今のお身体の情報システムから、分かりやすい状態システムを使い、あなたにとって扱いやすい身体、真っ直ぐな身体へと導きます。


次に垂直性ですが、横からみたご自分のお身体が真っ直ぐかどうかという視点です。


イタリア式のリハビリでは、目をつぶって身体の感覚へ意識を向けるという手続きを用います。


何度も何度も、分かりにくいお身体へ眼をつぶりお考えいただき本当にありがとうございます。


あともう一度眼をつぶって下さい。


相方となる方がいらっしゃるならば、一度眼をつぶった状態であなたの思う真っ直ぐな姿勢を見てもらってください。


自分が思っている真っ直ぐな姿勢と、他人からみた真っ直ぐがずれているかもしれません。


ここでも目安として、お尻の上に肩がきているか、お尻の後ろや前ばかりに体重がかたよっていないかを考えてみましょう。


このようにして、お身体へ意識を向けてみることでお身体の見え方や感じ方に変化が出てきてくれたら幸いです。


まず上半身がしっかりしていないと、手足がしっかりと機能しにくい場合が多々あります。


真っ直ぐな上半身は上手に、楽に手足を動かすための基本となりますのでぜひ皆さまもお試しください。


今回は鏡を見なくても、お身体の感覚へ意識を向けることで真っ直ぐにする方法をお伝えしました。


一度コツをつかめば、思い出しながら再現ができると思います。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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